25/12/14日本図書館情報学会第73回研究大会にて発表
2025年12月13日・14日に同志社大学にて開催された、25/12/13日本図書館情報学会第73回研究大会にて、以下のポスター発表してきました。
- 探究学習における情報収集指導の現状と Webサービスによる改善
- ○庭井 史絵(青山学院大学)、稲垣 忠(東北学院大学),登本 洋子(東京学芸大学),◎マース アレクサンダー(東北学院大学)

<要旨>
(1)背景・目的
探究学習では、生徒が自ら課題を設定し、情報を収集・整理・分析して問題を解決する力が求められる。中でも情報収集は、探究の方向性や深度に影響を与える中核的な過程であるにも関わらず、支援や評価の方法が十分確立されていない。本研究では、情報の蓄積・可視化・共有を支援する Webサービスの開発と運用を通して、支援・指導・評価を一体的に捉える仕組みを検討している。本発表ではその一環として、教員が情報収集の指導においてどのような課題を感じているか、実際にはどのような指導を行っているかを明らかにし、可視化がこれらの課題の解消や指導の改善にどのように寄与し得るかを考察することを目的とする。
(2)方法
2025年 6 月から 10 月にかけて、Webサービスを利用し始めた 6 校の教員 30 名を対象にオンライン質問紙調査を実施した。質問内容は、①担当学年・教科・探究指導経験、②生徒の情報収集に関する課題認識、③指導・支援の実施状況、④指導不足の理由、⑤支援ニーズ、⑥サービスへの評価と期待、⑦自由記述から構成した。得られたデータの項目別平均値と差分を分析することによって傾向を把握し、自由記述を内容分析によって整理した。
(3)得られた(予想される)成果
探究学習を指導する教員は、生徒の情報活用に関して「テーマや課題に応じた適切な資料が探せない」 「資料の信頼性を判断できない」 「出典情報を記録できない」といった課題を感じている。一方、それらの指導実施度は高くはなく、課題を感じながらも十分に支援できていない現状が明らかになった。Webサービスの利用を通して、生徒の情報源の偏りや進捗が把握しやすくなり、出典記録の指導が容易になるなど、教員の形成的フィードバックを促すことが示唆された。これにより、情報収集を探究学習の評価に位置づけ、指導と評価を接続する枠組みの構築に寄与する可能性を確認できた。
